RISEインタビュー記事抜粋「マルチ・ローカルプレイ」の切り替え
――マルチプレイはどのようにして行うのでしょうか?
一瀬泰範氏(以下,一瀬氏):
本作のマルチプレイに関しては、カムラの里にいるアイルー(郵便屋)のセンリに話しかけることでオンラインやローカル通信プレイに切り替えることができるようになっています。
――マルチプレイ時は、他のプレイヤーが見えるのは集会所のみなのでしょうか?
辻本良三氏(以下、辻本氏):
マルチプレイの仕様は「ワールド」の時と少し違っていて、集会所の外でも他のプレイヤーと一緒に移動できるようになっています。PVでも、集会所の外を他のプレイヤーとガルクで一緒に走っている場面が映っていたかと思いますが、あれと同じように、他のプレイヤーの姿を見ながら移動ができるようになっています。
――となると、修練場にも一緒に行けるのでしょうか?
一瀬氏:
そうなります。基本的に本作では、他のプレイヤーとどのエリアでも行動を共にすることができるようになっています。より直感的に他のプレイヤーとのつながりを感じられるようになっているかなと思います。
--立ち回りの練習の場としても非常に充実していましたけど、これは狩王決定戦を意識して、このような作りにされたのですか?
辻本氏:
正直、新型コロナウイルスの問題もありますので、狩王決定戦をどうするかについては未定となっています。ただ、そういう遊び方(タイムアタックなど)をされる方も大勢いると認識していますので、そこはしっかりとフォローしていきたいと考えていました。
RISEインタビュー記事抜粋PV第4弾の新規モンスターについて
最新PVで公開された新モンスター「妃蜘蛛 ヤツカダキ」の生態や特徴などについて,生態や特徴などを教えてください。
辻本氏:
ヤツカダキは久々に登場する虫型の新規モンスターになります。実は海外ではネルスキュラといった虫をモチーフにしたモンスターの人気が高いんですよ。今回のヤツカダキも,人気が出るんじゃないかって期待しています。
一瀬氏:
海外では竜以外にも人気の高いモンスターがいるので,今回はいろんな種のモンスターを登場させています。ヤツカダキはこれまで紹介してきたモンスターよりも格上で,クエストの難度も高めに設定してあります。PVの映像にありましたが,火を使ったり,子グモと連携したりしてハンターに襲いかかってきます。
一瀬氏:
オロミドロは海竜種のモンスターなんですが,尻尾を頭側に持ってきている体をくねらせたような姿が特徴的です。アニメーションはほぼ新しく作り直したと言っていいですね。ヤツカダキと同様にこれまでのモンスターと比べると格上のモンスターになります。
RISEインタビュー記事抜粋「フルフル」はいつ戦える?
――フルフルはどのあたりの進行度で戦えるようになるのでしょうか?
フルフルといえば、序盤で初心者が手こずることの多いモンスターという印象があります。
一瀬氏:
基本的にはこれまでのシリーズと同様、序盤から中盤にかけてのモンスターと考えていただければと思います。基本的な動きも従来のシリーズのものを踏襲しているので、懐かしさのようなものを感じていただけるかなと。
ただ、昔と比べるとプレイヤーのアクションも大幅に増えていますので、それに合わせたアクションの追加や調整を行っています。これはフルフルに限った話ではありませんが、懐かしさと同時に新鮮さも感じられるようになっていると思います。
初代『モンハン』にも登場した古参モンスターですが、これまで別名が設定されていませんでした。別名が設定された理由と、復活させるにあたってこだわったポイントを教えてください。
辻本氏:
フルフルだけ十数年間も別名がなかったんですけど、せっかくなのでこのタイミングで付けちゃおうかな、と……。『モンハン』って、モンスターの別名を使ったグッズもたくさん作っているんですが、いままでフルフルだけなかったんですよね(笑)。ですのでこの機会に、しっかりと付けてあげたいと思いました。
一瀬氏:
こだわりについては、今回、制作に使っているのが社内開発の“REエンジン”なんですけど、これにより携帯ゲーム機版の『モンハン』と比べていろいろなことができるようになりました。フルフルに限らず、あらゆるモンスターを豊かに表現することが可能となりましたので、製品版が発売されましたらぜひともじっくりと観察してもらえればと思います。ちなみにフルフルは、初期のモデルはもっとリアルな感じだったんですけど、表現があまりにもすごかったので現在のものに調整しております。
フルフルが登場したら物語も中盤に差しかかるようです。
クエスト名を見ると「ボルボロス」も登場するみたいですね♪
RISEインタビュー記事抜粋「溶岩洞」は最終フィールド?
──最新PVで公開されたフィールドの「砂原」と「溶岩洞」についても聞かせてください。
一瀬氏:
砂原は,過去作にもあった砂原をモチーフにリファインをかけています。砂漠,荒野,岩場と大きく3つのエリアで構成されており,どこでモンスターと対峙するかで遊びが少し変わるので,自分が動きやすい場所にうまく誘導して狩猟してもらえるといいなと考えて設計しています。
溶岩洞は,水の領域と溶岩の領域に分かれたフィールドになります。それぞれモンスターのテリトリーが違うので,砂原と同じく,どちらにモンスターを誘導するか考えて狩猟に臨んでもらいたいですね。また,溶岩洞には洞窟以外の山肌部分にも移動でき,上下構造がほかのフィールドより多めになっています。これまでのフィールドで学習したことをすべて使って狩猟するような,言わば最終フィールドのような存在になっています。
RISEインタビュー記事抜粋オトモアイルーのメリット
――体験版では、モンスターの元に素早くたどり着けるオトモガルクを愛用するユーザーが多いようにも感じましたが、オトモアイルーを選ぶメリットを教えてください。
一瀬氏:
移動やモンスターへの攻撃という面ではオトモガルクに分があるのですが、オトモアイルーは回復や罠を仕掛ける補助面が優秀という差別化を図っています。個人的には、ガルクとアイルーをそれぞれ1匹ずつ連れていくのがバランスがいいと思いますが、プレイスタイルにあわせて、ガルク、もしくはアイルーを2匹選んでもらうというのもアリかなと。例えば剣士なら、移動しながら砥石が使えるのでガルクを選ぶメリットが大きいですが、ガンナーだとそれはないので、アイルー2匹というのも選択肢に入ってくると思います。
マルチでアイルー選ぶと、エリア移動で取り残されるので、アイルーにも移動を補助するものが欲しいですね。
RISEインタビュー記事抜粋オトモガルクの「巻物」について
──体験版ではオトモガルクのアクションとして,鎖鎌や牙での攻撃のほか,巻物によるハンターのサポートが確認できました。これら以外にもアクションはあるのでしょうか。
一瀬氏:
いくつかあって,PVにも出てきた傘もその1つです。また,巻物には種類があります。ハンターをさまざまな形でサポートするべく,サブアイテムを付け替えて各クエストに臨むというイメージですね。
RISEインタビュー記事抜粋「食事システム」について
――本作では食事が団子になっていますが、食事システムについて詳しく教えて下さい。
一瀬氏:
本作の団子には一つ一つに効果が設定されていまして、その中から3種類を自由に組み合わせられるというシステムになっています。ゲームを進めると選べる団子の種類が増えます。またクエスト出発後にもキャンプで団子を食べられるようになっています。
お食事券が「謹製お団子券」になっています。
発動率が★から数値表記になって見やすくなりましたね!
RISEインタビュー記事抜粋武器の人気の変化について
――1月に配信された体験版についてのお話もお聞かせください。とくに使用率が高かった武器というのはありますか?
辻本氏:
やはり話題になったのは狩猟笛ですね。とくに「アイスボーン」の時は使用率が最下位だったのですが、「ライズ」の体験版ではかなり上位まで上がってきていたので、武器の中ではとくに目立っていました。
――狩猟笛はアクション面でも大きな変化がありましたが、これはそれまで使用率が低かったことを受けての調整だったのでしょうか。
辻本氏:
それは、一瀬が狩猟笛使いだからというのも影響しているかもしれません(笑)。
一瀬氏:
それはあまり関係ないですね(笑)。
元々、前に出ながら演奏するというスタイルは、過去に担当したシリーズから目指していた狩猟笛の方向性だったんです。今回はそれをより強調させたアクションを一度取り入れてみようと。翔蟲の導入で全体のゲームテンポ自体も上がったので、それに合わせて狩猟笛の仕組みも変更した結果生まれたのが、本作の狩猟笛のスタイルになります。
――「モンスターハンター」シリーズを通して、武器の人気の変化などはありましたか?
辻本氏:
その点は、実はあまり昔も今も変わってないかもしれないですね。太刀は実装からずっと不動の人気ですし。
一瀬氏:
大剣も初代から定番の武器として人気ですし、双剣もかっこよさと扱いやすさで使用率が高いです。あとはチャージアックスも安定して人気が高いです。
狩猟笛がフォーカスされましたが、太刀・大剣・双剣・チャアクは変わらず人気武器のようです。
(※弓も頑張ってー…)
RISEインタビュー記事抜粋鉄蟲糸技3つ目の新技について
──プロモーション映像には体験版では見られなかった3つめの鉄蟲糸技らしき技がありましたが,ゲーム中ではいつ頃使えるようになるのでしょうか。また,最新PVではガンランスの溜め砲撃らしき動作からブラストダッシュを放っていましたが,鉄蟲糸技と関係あるのでしょうか。
一瀬氏:
これらのシステム面の情報は,次回の情報出しで紹介できるかと思います。期待してお待ちください。
RISEインタビュー記事抜粋防具のシリーズスキルの撤廃
──先日,同一シリーズの防具を3か所以上装備することでハンターのすべての耐性値が上昇するという,防具の「シリーズ耐性値ボーナス」が発表されました。「MONSTER HUNTER: WORLD」にあったシリーズスキルはなくなったのでしょうか。
一瀬氏:
シリーズスキルに代わって,今回はシリーズ耐性値ボーナスになりました。
──「達人芸」や「○○の極意」のような,同一シリーズの防具を何部位かそろえると発動する「シリーズスキル」もなくなったのでしょうか。
一瀬氏:
はい,ありません。
RISEインタビュー記事抜粋体験版プレイ中の「珍しい生き物」
──体験版のプレイ中に「珍しい生き物」という逃げ回る生物が出現したのですが,結局逃げられてしまいました。こちらについて何か情報を教えていただけますか。
一瀬氏:
環境生物の1つです。もし捕まえられれば,何らかの恩恵を得られます。
--環境生物が非常に充実しているなと思いましたが、これは何種類くらい収録されているのですか?
一瀬氏:
具体的な数は言えないんですけど、それなりの数がいます。体験版に出てきたものがすべてではなく、各フィールドにまつわるモノも用意していますので。最新PVで砂原や溶岩洞をお見せしていますけど、そこにしか生息していないものもいますし、逆にどんな環境でも生きていけるものも存在する……といった感じで。ハンターが準備してきた武器やアイテムだけじゃなく、自然の中にある何かを使って攻略していく……という部分を、より能動的にゲームに落とし込みたいと思って設計していきました。
「珍しい生き物」って固有名詞? レア環境生物の括りなら高所などにいるモリトカゲのことかなと思ったのですが、狩猟中に道端からたまに出現した「コロガシ(属性)」「クグツチグモ」のことを指しているのでしょうか???
RISEインタビュー記事抜粋「百竜夜行」について
4Gamer:
これまでにも何度もキーワードとしてでてきた「百竜夜行」ですが,最新PVでは数多のモンスターに襲われるカムラの里が確認できました。話していただける範囲で仕様などを聞かせてください。
一瀬氏:
百竜夜行は今回の物語の中心になるコンテンツです。複数のモンスターがカムラの里に迫り来るので,里の仲間と協力して追い払う,というのが大きな流れになります。
ゲームとしては,砦と呼ばれる場所で,備え付けられた兵器を駆使してモンスターを撃退していくような遊びになっています。PVでは受付嬢のヒノエとミノトが登場していましたが,それ以外の里の仲間もハンターを助けてくれます。より具体的なシステムについては,これも次回の情報出しでお話できるかと思います。
ヌシは群れの中核を担うような,ひときわ異彩を放つ存在になります。今回のPVでは「ヌシ・アオアシラ」が登場しましたが,通常のアオアシラとは攻撃や行動が異なります。
--いまお話に出た百竜夜行ですが、これまでの『モンハン』の常識では図り切れないほどインパクトのある映像でした。
一瀬氏:
『モンハンライズ』では、翔蟲やオトモガルク、操竜などにより、新しいアクションをたくさん追加することができました。そしてそれと同じくらい、ゲーム全体を通してみたときにインパクトのある仕掛けを入れたいと考えたんです。
従来の『モンハン』は、クエストでモンスターを狩って素材を集め、武具を作って……という流れでしたけど、ここにもうひとつ何かを加えられないかなぁ……と。
そこでたどり着いた、まったく違うゲームモードが百竜夜行です。“これまでにない新しいクエストを作った”という感じでしょうか。このモードでは、百竜夜行ならではの特殊な報酬がもらえたり……。ゲームの大きなサイクルとして新しい遊びが加わる……と思っていただいて問題ありません!
RISEインタビュー記事抜粋「モンハンRISE PC版」について
――インタビューの最後に辻本氏からお知らせがあると聞いています。それを聞かせていただけますか。
辻本氏:
Switch版の「モンスターハンターライズ」は3月26日に発売されますが,これとは別に海外からの要望が多かったPC版の開発を,2022年初頭の発売を目処に進めています。まだ開発中ですので,詳細についてはまたお話できるタイミングで皆さんにお伝えします。
あとは「INSIDE GAMDERS」様のサイトでは、フルフルやビシュテンゴの狩猟動画も公開されていますので、もしかたらDEMO版第2弾(3/8発表??)で戦えるかもしれませんね。